セサミンで二日酔い防止

セサミンで二日酔い防止

セサミンは二日酔いに効果がある栄養素です。

このセサミンによる二日酔いの防止は、 アルコールの分解を促進する効果が良く知られていますが、 その他にも、 肝臓そのものをアルコールから保護したり、 傷ついた肝臓を回復する効果もあります。

ここでは、セサミンと二日酔い、 肝臓との関係、および、セサミンの健康効果について、 紹介しています。

二日酔いを防ぐセサミン

セサミンが二日酔いに効果があるのは、セサミンの以下の効果・効能によるものです。

セサミンと二日酔いの関係
  • アルコールを分解する酵素を多くする
  • アセトアルデヒドを分解する酵素を多くする
  • 肝臓を保護する
  • 肝臓の機能を回復する

アルコール・アセトアルデヒドの分解を促す

セサミンはアルコールを分解する酵素(ADH、ALDH)の働きを活性化させ、 素早く体内のアルコールとアセトアルデヒドを分解する働きがあります。

サントリーが行った研究(※1)によると、 セサミンを摂取することで、以下の様な効果がありました。

セサミンのアルコール分解酵素促進作用
  • アルコールを分解する酵素(ADH)の一部を1.24倍~1.68倍
  • アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の一部を0.97~3.41倍

また、別の研究(※2)では、 アルコールを分解する酵素(ADH)には有意な変化はなかったものの、 二日酔いの原因となるアセトアルデヒドの分解酵素を約3倍に増加させました。

これらアルコールを分解する酵素(ADH)と二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解する酵素(ALDH)の発現を多くし、素早く分解することで、 セサミンは翌朝にお酒が残りにくく、二日酔いになりにくい効果があります。

参考:
※1:サントリー株式会社ニュースリリース「セサミンの効能
※2:2004年「ゴマ種子中の機能性リグナンであるセサミンの抗酸化の役割と肝臓における脂質とアルコール代謝への影響」

肝臓の保護、回復

肝臓は、体に必要な代謝を行う臓器の中心であり、 酵素の利用により、 活性酸素が非常に多く発生し、 傷つきやすい臓器である、という特徴を持っています。

セサミンは、これら肝臓の損傷を防ぐ効果があります。

サントリーと大学が共同で行った研究(※1)によると、 「セサミンやリグナン系化合物は、肝臓の機能を改善する能力を持っている」と発表しています。

この研究では、セサミンが従来肝臓に良いと考えられていた炎症のもととなるΔ5デサチュラーゼを強力に阻害する以外に、 セサミンが種々の血液パラメータを改善しました。

このセサミンによる肝臓への効果は、 エタノール(アルコール)の連続吸入によって引き起こされる総コレステロール、 トリグリセリド、総ビリルビンを低下させたほか、 肝臓における脂質の蓄積の防止、 肝臓における細胞の障害(空胞変性)も防止しました。

参考:
※1:1993年「げっ歯類におけるアルコールまたは四塩化炭素によって引き起こされた肝障害に対するセサミンの保護効果」

セサミンのもとであるゴマにも二日酔い予防効果

セサミンの元となるゴマも、二日酔いに対して効果があります。
これはゴマには多くの脂質が含まれるためです。

脂質は胃の中ではほとんど消化・吸収されず、 また、他の食品と比較しても吸収に非常に長い時間を要します。

その結果、ゴマはアルコールの胃での吸収を大幅に防ぎ、 腸での吸収速度を遅くすることから、 血中アルコール濃度の急激な上昇を抑えることができ、 二日酔い予防に効果を発揮します。

脂肪がなぜ二日酔い対策に良いのかについては二日酔い予防方法をご参照下さい。

セサミンを多く含む食品

セサミンはゴマにしか含まれない栄養素です。
ただし、脂溶性リグナン類の一種であり、 リグナンはゴマ以外のいくつかの食べ物にも含まれます。

セサミン・リグナンを多く含む食品
■セサミン
  • ゴマ
■ナッツ類
  • ヒマワリの種
  • カボチャの種
  • カシューナッツやピーナッツ
■全粒穀物
  • ライ麦
  • 大麦
  • 全粒小麦
  • グラノーラ
■野菜
  • ブロッコリー
  • ケール

セサミンのその他効果

セサミンには二日酔いの防止、肝臓保護以外に、 アンチエイジング、体の酸化防止、 コレステロールの低下、紫外線から肌を守る、血圧の低下、がん予防など様々な効果が確認されています。

詳しくはセサミンの効果一覧をご参照下さい。

セサミンを含むサプリメント

セサミンを手軽に摂取できるサプリメントもいくつか販売されています。



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