二日酔いの原因と治し方

二日酔いは原因を知って治す

二日酔いの症状と原因
二日酔いには様々な原因と症状があり、治し方は一様ではありません。
代表的な二日酔いの症状は脱水、吐き気、身体疲労(だるさ)、頭痛、筋肉痛、睡眠障害などです。
これら二日酔いの症状は原因を知り正しく対処すればより早く治すことができます。
ここでは二日酔いの代表的な原因と症状、およびその治し方について紹介しています。

二日酔いの原因と症状一覧
頭痛 だるさ 吐き気 食欲不振
下痢
筋肉痛
アデノシン
脱水症状、頻尿
低血糖症
アセトアルデヒド
胃の塩酸分泌
酸素不足
メタノール


アデノシンが原因の二日酔いはズキズキ頭痛

アルコールには血管を拡張する働きがあります。
この働きによりストレスなどで収縮した血管を拡張し、気分を高揚させてくれるのもお酒を飲む楽しみです。
しかし、アルコール以外にアデノシン(日本酒に多く含まれる)やアセトアルデヒド、酢酸にも血管拡張作用があり、 これが長く続くと血管が炎症を起こし二日酔いの症状であるズキズキとした頭痛の原因となります。

ズキズキ頭痛の治し方

血管を収縮させることが一番です。
血管収縮作用の代表はコーヒーなどカフェインです。
また、セントロニンにも血管収縮作用があり、牛乳などに含まれます。
しかし、これらは即効性には幾分かけるため、すぐに痛みを抑えたい場合には頭痛薬を飲んで安静にするのが良いようです。
二日酔い頭痛の治し方については二日酔いによる頭痛の治し方をご参照下さい。
コーヒー 牛乳 頭痛薬
血管を収縮するコーヒー 血管を収縮する牛乳 頭痛薬

脱水が原因の二日酔いは頭痛、だるさ、吐き気、食欲不振など

二日酔いで最も多いのがこの脱水を原因とする各種症状です。
脱水症状は頭痛、身体疲労(だるさ)、吐き気、食欲不振などの様々な症状を引き起こします。
脱水症状による二日酔いかどうかわからない場合は二日酔いを防ぐアルコールに関する計算をご参照下さい。

アルコールには利尿作用があるため、飲酒により摂取した水分以上の水分が失われます。
アルコール50gで600~1000mlの水分が失われます。これはビール500mlを2本飲むと1L近くの水分が失われる計算となります。
ビールよりもアルコール度数の高いお酒なら飲めば飲むだけ水分が失われ脱水による二日酔いの原因となります。

脱水症状の治し方

アルコールによる脱水症状を治すのに有効なのはスポーツドリンクです。
排尿で失われたナトリウムやカリウムの補給をしてくれ、人体に近い浸透圧により吸収が早いのが特徴です。
同様にお味噌汁も水分補給と失われた栄養補給に優れています。
アルコールが残っている場合にはアルコールの分解を早める為にしじみや魚介類を入れたお味噌汁が良いでしょう。
素早い水分補給により二日酔いを治す場合は二日酔いに効くドリンクをご参照下さい。

スポーツドリンク お味噌汁 お茶
脱水症状を和らげるスポーツドリンク 脱水症状を和らげる味噌汁 脱水症状を和らげるお茶

低血糖症が原因の二日酔いは頭痛、だるさ、筋肉痛など

飲酒によるアルコールは全て肝臓で処理されます。
アルコールを分解している間、肝臓はアルコールの分解を優先させ、他の働きを休ませてしまいます。
その中でも二日酔いの原因となるのが、グルタミンによる糖(グリコーゲン)の生産不足です。
通常、肝臓は糖分を貯蔵し、必要に応じて供給しているのですが、この貯蔵量は多くても8時間程度しかストックがありません。
そのため、アルコール分解に肝臓が使われることにより糖分が不足してしまいます。
脳に糖分が必要なことは有名ですが、糖分が不足すると頭痛やだるさ、筋肉痛といった二日酔いの原因となります。

低血糖症の治し方

糖分を素早く補給、吸収するにはショ糖よりも果糖の方が優れています。
中でも果実のフレッシュジュースは低血糖の治療には非常に優れています。
ただし、酸性のりんごジュースは避けオレンジジュースやレモンを絞ったものが良いでしょう。
食品ではコーンフレークなど炭水化物を多く含むものが効果的です。
低血糖症を治すドリンクや二日酔いに効く果実ジュースについては、二日酔いに効くドリンクをご参照下さい。

スポーツドリンク オレンジジュース コーンフレーク
低血糖症を和らげるスポーツドリンク 低血糖症を和らげるオレンジジュース 低血糖症を和らげるコーンフレーク

アセトアルデヒドが原因の二日酔いは頭痛、だるさ、吐き気、疲労

脱水症状と並んで多い二日酔いの原因の一つにアセトアルデヒドがあります。
(アルコールの分解の仕組み、アセトアルデヒドについては肝臓のアルコール分解の仕組みをご参照下さい。)
アセトアルデヒドは肝臓によるアルコールの分解過程で生じる物質です。
特に日本人はアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の活性、分泌が弱いため、 アルコールの分解は終わっているにも関わらずアセトアルデヒドが体内に残り二日酔いの原因になることがあります。
(ご自分のアルコールに関する体質を知る場合は自分の適正を知って二日酔い対策をご参照下さい。)

アセトアルデヒドによる二日酔いの治し方

アセトアルデヒドの解毒にはしじみやひまわりの種、ゴマなどが優れています。
より詳しいアセトアルデヒドの解毒に効果のある食べ物については二日酔いを予防する食べ物をご参照下さい。
また、アセトアルデヒドの分解に効く薬については二日酔い予防薬の比較をご参照下さい。

しじみ ひまわりの種 ゴマ
アセトアルデヒドを素早く分解するしじみ アセトアルデヒドを素早く分解するひまわりの種 アセトアルデヒドを素早く分解するゴマ

胃の塩酸分泌が原因の二日酔いは吐き気、食欲不振、下痢など

アルコールは胃酸の分泌を促し、胃酸過多の状態を引き起こします。
この胃酸過多による塩酸は吐き気や食欲不振、下痢といった二日酔いの症状の原因となります。

胃の塩酸過多を抑える、二日酔いの治し方

古くから船酔いの民間療法として効果があり、現在でも多く利用されているのがしょうがと重曹です。
しょうがは擦ってしょうが汁にしたり、スープに入れても美味しく頂けます。
また、重曹は体内で酸性度を低減し、消化不良、胸焼け、痛風の尿酸結晶溶解にも効果があります。
作り方は水200mlに小さじ1~2杯程度が適量とされています。
また二日酔いの吐き気に効く市販薬も多く販売されています。
二日酔いに効く吐き気止めについては吐き気をご参照下さい。

生姜 重曹
胃の塩酸分泌を抑える生姜 胃の塩酸分泌を抑える重曹

酸素不足が原因の二日酔いは頭痛、疲労、だるさなど

二日酔いの治し方として体を休ませたり、二日酔いに良い食べ物を食べること、飲むこと、薬などに集中しがちですが、 酸素欠乏も二日酔いの頭痛と体のだるさの主要な原因となっています。
酸素による治療は二日酔いが他の原因によるものであっても概ね良好な効果があります。
二日酔い治療に関わる酸素の詳細は二日酔いに酸素が効くをご参照下さい。

メタノールが原因の二日酔いは頭痛、だるさ、吐き気、体の痛み

ウィスキー、テキーラ、ブランデーなどを飲むといつもとは異なる二日酔いになることがあります。
その二日酔いはもしかしたらメタノールが原因かもしれません。
メタノールを原因とする二日酔いとその治し方は通常の二日酔い治療とは少し異なります。
いつもとは異なる二日酔い、ワインやブランデーの飲み過ぎによる二日酔いはメタノールが原因の二日酔い対策をご参照下さい。


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