ウコン・クルクミンで二日酔い対策
クルクミンはウコンに含まれる薬効成分です。ウコンの根茎に2~5%程度含まれ、 料理のスパイスとしてだけでなく、 インドのアーユルヴェーダや中国の漢方薬として、古くから利用されてきました。
また現在でも、 二日酔いの予防薬として「ウコンの力(商品名称)」は人気があります。
ここではウコンとクルクミンの関係、二日酔いに対する効果について紹介しています。
ウコンとクルクミンの関係
クルクミンはウコンに2~5%程度含まれる成分です。色が黄色いという特色から、日本だけでなく世界中で食品の着色料として利用され、 ウコン色素、ターメリック色素、ナチュラルイエローとも呼ばれるほか、 ポリフェノールの効果を強調する場合、天然ポリフェノールの1つとも呼ばれます。
1815年に、 ウコンからクルクミンの成分のみを抽出できるようになり、 「クルクミン」として別途研究、利用されるようになりました。
一般には、カレーを始めとした南・東南アジア料理のスパイスに利用されるほか、 マスタード、たくわん、お菓子など食品の着色料としても使用され、 その成分には様々な効果があります。
特にウコンが二日酔いに効果的なのは、 このクルクミンによる効果が大きく、 また、クルクミンはウコン以外の食べ物には存在しない(一部のしょうがを除く)ため、 ウコンの効果として広く認知されています。
クルクミンの二日酔い効果
クルクミンは二日酔いにも大きな効果を発揮しますが、飲酒前が特に良いようです。クルクミンによる二日酔いの低減に関する特許は世界中で幾つか出願されていますが、 それらはアルコール飲料そのものにクルクミンを混ぜて販売するもの、 飲酒前にクルクミンを飲むものです。
飲酒後であっても血中にアルコールが含まれている間~肝臓がアルコールを処理している間は幾分効果がありそうですが、 二日酔い予防という観点からは飲酒前が良いようです。
(飲酒後を含めた二日酔い予防に効くその他栄養素については、二日酔いに効く食べ物一覧をご参照下さい。)
また、クルクミンは二日酔い以外に肝臓やアルコールに関わる疾患に対して様々な効果が認められています。
クルクミンによるアルコール、肝臓、その他影響
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クルクミンやウコンが二日酔い予防に効果があるのは、 単純にアルコール分解能力に優れるだけでなく、 肝臓の様々な機能を強化する働きによるものです。
そのため、 インドではウコンは胃や肝臓の強壮剤として使われています。
その他二日酔い予防や防止に効く栄養素については以下ご参照下さい。
ウコン・クルクミンのサプリメント
ウコン・クルクミンを手軽に摂取できるサプリメントもいくつか販売されています。その他ウコン・クルクミンの効果
抗酸化
クルクミンは活性酸素の除去に効果があります。クルクミンは 脂質の過酸化を阻止する能力が非常に高く、 脂の酸化による臭いや毒の発生を防止し、 食品の酸化防止剤としても機能しています(※1)。
また、酵素の働きを活性化し、グルタチオンの合成を強化することで間接的にも抗酸化に効果があるとされています。
参考:
※1:1995年 インド アマラがん研究センター「天然クルクミノイドの抗腫瘍および抗酸化活性」
※1:1995年 インド アマラがん研究センター「天然クルクミノイドの抗腫瘍および抗酸化活性」
抗炎症
炎症の仲介役となる物質の活性化を阻害し、炎症を鎮める作用があります。インドの伝統医学であるアーユルヴェーダや中国の漢方医学では、 ワクチンによる炎症を最小限に抑えるため、クルクミン入りのサプリメントが配布されたり、 切り傷や火傷の防腐剤、関節炎の痛みを和らげるために、クルクミンが使われています。
また、大腸炎のような炎症性腸疾患にも効果があります。
抗癌
クルクミンはがん予防に効果があります。クルクミン(ウコン)をカレーのスパイスとして利用するインドでは、 世界的にみて消化器ガンの発生率が低く、 これは、クルクミンが豊富な食生活に起因している可能性が示唆されています。
その他効果
クルクミンはその他に、消化不良(胸焼け)、胃の痛み、下痢、膨満感、食欲不振などの効果が確認されています。詳しくは、クルクミンの効果をご参照下さい。
クルクミンの摂取量には注意が必要
クルクミンは日本をはじめ、世界中で食品の着色料として利用されています。そのため、その安全性に関わる様々な評価が行われており、基本的には安全と認められています。
この安全とされる摂取量は、 欧州食品安全機関(EFSA)、アメリカ食品医薬品局(FDA)、WHO(世界保健機関)、 UICC(国際対ガン連合)などによると、 1日150mg~180mgです。
ただし、 この用量を超えた高用量かつ慢性的長期服用には、 いくつかの副作用・リスクがある可能性があるため、注意が必要です。
詳しくは、クルクミンと副作用をご参照下さい。
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